Archives by: sustainavisionltd.com

2018.10.09 Sustainavision News Letter Vol.44:ビジネスと人権に関する条約の制定の可能性

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2018.7.23 Sustainavision News Letter Vol.43: 東京オリンピック・パラリンピックをサーキュラー・ゲームに

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2018.4.24 Sustainavision News Letter Vol.42: 雇用手数料が作り出す現代の奴隷制

2018.4.24 Sustainavision News Letter Vol.42: 雇用手数料が作り出す現代の奴隷制サステイナビジョンの下田屋です。 このニュースレターは、欧州・英国ロンドンからCSR(企業の社会的責任)/サステナビリティについて、ご連絡をさせていただいております。(このニュースレターは当方が名刺交換をさせて頂だいたりご縁があった方々にご連絡をさせていただいております。)さて今回は、「雇用手数料が作り出す現代の奴隷制」をお伝えさせていただきます。現代の奴隷制については、最近耳にする言葉かもしれません。これは、発展途上国だけでなく先進国においても、そして日本においても現代の奴隷制、強制労働は存在しているとされています。この中で特に問題視されているのが、労働者や求職者の雇用手数料の負担になります。(Monthly News Letterの定期購読はこちらから)ILO(国際労働機関)とウォーク・フリー財団の最新(2017年9月)のレポートによると、2016年時点で全世界には推定4030万人が現代の奴隷制の環境で働かされているとされ、また強制労働の被害者は推定2490万人とされている。さらに1600万人が企業活動から搾取されており、そのうちの約半分が「借金による束縛」に関わっています。ILOの「公正な雇用のための一般原則および運用ガイドライン」においては、「雇用手数料や関連費用は、労働者や求職者に課されるべきではない」としています。しかし、雇用斡旋業者や仲介者が、労働者や求職者に多額の雇用手数料や旅費などの関連費用を課し、そこで労働者が借金を背負う形で働く現状があり、借金によって束縛する状況が作られているのです。これは強制労働に該当し、労働者は債務が返済されるまで、借金を返済する手段として労働を要求されるのです。全体の92%が雇用手数料の返済を余儀なくされる国際人権NGO「Verité(米・マサチューセッツ)」は2014年に発表した報告書によると、マレーシアのエレクトロニクス産業に従事する近隣諸国からの移民労働者の92%が、雇用手数料に関して斡旋業者に支払いを余儀なくされており、求職者が債務労働に該当する状況が組み込まれているとしています。またマレーシアの近隣諸国である、バングラデシュ、インド、ミャンマー、ネパール、ベトナムからの移民労働者が、マレーシアのエレクトロニクス工場で働いており、家電、コンピュータ周辺機器などの電子製品を生産する工場は、アップル、サムソン等の有名企業向けにマレーシアで生産されたものの輸出の3分の1を占めているとしています。同報告書では、マレーシアのエレクトロニクスの工場約200社から計501人の労働者に対してインタビューを実施し以下のような結果となっています。 92%が時間外労働により借金を返済しなければならないと感じている 85%は借金の返済前に退職するのは不可能だと感じている 77%は職を得るためにリクルート費用を支払わなければならず、その為に借金をしていた 94%がパスポートを所持していないと返答 71%がパスポートを取り戻すことが不可能または難しいと返答これらは強制労働に該当する部分であり、また雇用手数料を支払った際の借金に関連しているのです。マレーシアにおいては外国人労働者への雇用手数料の請求が常態化しており、その手数料が過剰で、移民労働者の負債と強く結びついていることが報告されています。また移民労働者の雇用時に、彼らに誤解を与えるような高待遇の採用条件を伝え、実際にはその条件とは違った労働環境下で強制的に働かされているのです。またマレーシアで違法とされている企業によるパスポートの保持も行われており、移民労働者の移動の自由を制限しています。移民労働者の多くは、雇用主や第三者が提供する住居で貧しい生活条件で居住し、特に第三者に雇用されている移民労働者は、企業の直接雇用の労働者よりも強制労働下で働かせられる可能性が高いということです。マレーシアへ出稼ぎにきているネパール出身の移民労働者(大卒)は、仕事を得るためにその家族が就職斡旋会社に雇用手数料として1500ドル(ネパールの年間収入の2倍以上、金利36%)を支払っています。これにより労働者は、1日12時間、週7日労働を余儀なくされている。このネパールの労働者がマレーシアに到着した際に、パスポートを空港で取り上げられ、それ以来パスポートは返却されず、移動の自由を制限されています。倫理的な雇用方法・モデルこのような状況を改善するために国連機関の国際移住機関(IOM)ベトナムでは、企業の業務やサプライチェーンにおける現代奴隷や人身取引を排除することを支援するプログラム「CREST」を開発した。CRESTは以下の3つを柱として、企業側に移民労働者が奴隷と人身取引関わるような状況に置かれないように企業にプログラムを提供している。 第1の柱:奴隷制度と人身取引に関する商業部門へ向けたトレーニング  第2の柱:移民労働者に対する出発前/到着後のオリエンテーション訓練  第3の柱:サプライチェーン・マッピングと倫理的な雇用の支援この第3の柱において、特に雇用に関する内容をカバーし、雇用のプロセスとサプライチェーンの上流に焦点を当て自社とそのサプライチェーン上で移民労働者の搾取に関するリスクを軽減する手助けを行う。ここでは従業員の雇用方法や関連する人材紹介会社などを理解するためにサプライチェーン・マッピングを行うとともに、倫理的な雇用方法や慣行に関する指導、倫理的雇用モデルを実施するための段階的なアプローチを支援するとしている。また移民労働者の雇用方法の変化を促進するために「責任ある雇用のためのリーダーシップ・グループ」が2016年5月に発足、人権ビジネス研究所(IHRB)やコカ・コーラ、ユニリーバなどから構成され、参加企業は「雇用主支払い原則」を遵守するとしている。そして今後10年以内に労働者に課される雇用手数料の完全撲滅を目指し活動を行っている。労働者が仕事を得るために手数料を斡旋業者等に支払った場合、その後の雇用条件にかかわらず、会社で働く前に既に借金による束縛・債務労働の状況に陥っている可能性がある。これらは多国籍企業やそのサプライヤーに発生している出来事で、日本企業も例外ではない。日本の外国人技能実習生制度に見る問題また日本国内で雇用に関わる問題として、外国人技能実習生制度がある。日本では、技術移転や国際貢献の名目で中国や東南アジアからの技能実習生が雇用されている。しかし実際には、製造業や農業、漁業などの労働力不足を補うために技能実習生を活用している現状もある。外国人技能実習生は、母国での訓練センターで日本語などの研修が必須とされその研修費用を負担している。また来日前に「送り出し機関(現地仲介団体)」に対しビザやパスポート、渡航費などの渡航前費用の負担、さらにその団体や仲介者への「手数料」の支払いがなされることもある。そして、技能実習生自身の失踪を防ぐ名目で「保証金」を預けなければならない場合もあり、これらの費用の多くは、技能実習生本人が銀行や親族からの借り入れで賄い、その返済のために日本では弱い立場で働かなければならない状況に置かれている場合もある。その仕組み自体が借金による束縛・強制労働を引き起こしているといっても過言ではなく、改善が急務な部分である。企業は、これらを踏まえ国内外で奴隷と人身取引が発生しているその雇用の仕組みを理解し、企業の側からそれらを排除する取り組み行うことが必要となってきている。(了) ------------------------------------------------------------------------ <サステイナビジョンからのお知らせ> 【4/26(企業向け)サプライチェーンCSR入門】 (一般社団法人ASSC(アスク)セミナー ) The Global Alliance for Sustainable Supply Chain(ASSC;アスク)は、2018年4月26日、ASSC連続セミナー2018(第1回)「サプライチェーンCSR入門」を開催します。昨今、企業が本業におけるCSR/サスティナビリティ課題への対応を迫られている中、サプライチェーン全体での労働環境や地球環境に対する配慮が、ビジネスを継続していくうえで重要なファクターとなってきました。本セミナーでは、サプライチェーンCSRに関する近年の動向や先進事例、実務的課題とその解決に向けた取り組みなどをご紹介します。第1回にあたる今回は「入門講座」として、サプライチェーンCSRをめぐる国際的潮流や取り組みの重要性といった内容を幅広くお伝えいたします。とき:2018年4月26日(木)13:30-16:00(13:00開場) ところ:ベルサールNEXT浜松町 Room1 参加費:7,000円(参加者1名あたり)。正会員企業の方は無料(1法人につき2名まで参加可能)。※参加申し込みは、「info@g-assc.org」まで。タイトル「4/26セミナー参加」とし、①「ご氏名」②「所属企業名」③「電話番号」④「メールアドレス」のご記入をお願いいたします。第2回以降は、以下のとおりのテーマでのセミナー開催を予定しております。 ・第2回「現代の奴隷制とは?」(5月開催) ・第3回「イニシアティブ参加の勧め」(6月開催) ・第4回「外国人技能実習制度の課題」(7月開催) ・第5回「原材料調達(コットン・カカオ)」(9月開催) ・第6回「サプライチェーン監査の実践」(10月開催) ・第7回「サプライチェーンに関わる各国法令」(11月開催) ・第8回「ビジネスと人権フォーラムでのサプライチェーンに関わる議論」(12月開催)【第17回サステナビリティ(CSR)プラクティショナー資格講習】 世界のCSR/サステナビリティ分野では非常に大きな動きが起きています。欧米の先進企業は、地球規模で発生している気候変動などの環境課題への対応、またサプライチェーンを取り巻く環境問題、そして人権問題に対応するために、CSR/サステナビリティを中核に据えた企業戦略を打ち出しており、この認識・行動が遅れている企業は今後淘汰されてしまうかもしれません。本講習では、ロンドン在住CSRコンサルタントが講師として、欧米企業が何故CSR/サステナビリティに取り組むのか、またそのトレンドを踏まえて、最新事例とともにCSR/サステナビリティを事業戦略に統合する方法をお伝えいたします。■日時:2018年3月15日(木)・16日(金) 両日とも9:00~17:00 ■場所:東京都港区 ■定員:15名 ※団体割引、NGO/NPO、大学関係者、公務員、中小企業割引あり お申込み・お問合せはこちら【サステナビリティ/CSR報告書の評価】 海外のサステナビリティ/CSRの有識者による御社の英語版のサステナビリティ・CSR報告書についての評価を行います。 サステナビリティ/CSR報告書について、英語で海外のステークホルダーに対して発信する場合には、日本語をそのまま英語に翻訳するだけでは伝わらないことがあります。海外の投資家やステークホルダーに評価されるサステナビリティ/CSR報告書の英語版はどのようなものか、海外の有識者の視点から評価・分析を行い、レポートを提出いたします。 → 詳細はこちら------------------------------------------------------------------------<編集後記> 前回1月のニュースレターから少し時間が空いてしまいましたが、皆さんに置かれましてはいかがお過ごしでいらっしゃいましたでしょうか?さて、3月1日・2日にヒルトンお台場で開催されたサステナブル・ブランド国際会議 2018 東京では、昨年に引き続きビジネスと人権をテーマにしたセッションのモデレーターを務めさせていただきました。ビジネスに関わる人権については、参加者は昨年よりも多くなり、またそれら参加者の人権への関心がさらに高まっている印象を受けました。またサステナブル・ブランド国際会議2018東京の全体としても、1年目は手探り状態だったのが、2年目は参加者もどのようなものか理解して臨んでいることもあり、参加者がより目的意識を持って参加している印象を受けました。また2018年3月5日・6日には第4回目となる「ビジネスと人権研修」を開催、今回もtwentyfifty社のLuke Wilde氏に講師をご一緒していただき、2日間に渡って非常に質の高い講習を開催いたしました。また2018年3 月15日・16日には、日本では第16回目となる「サステナビリティ(CSR)プラクティショナー資格講習」を東京にて開催いたしました。 今回は、映像音響製造会社、食品会社、ICTサービス、電気機器、広告代理店、開発コンサルティング企業、NGO等から、執行役員、CSR部長、CSR室課長、サステナビリティ推進室チームリーダー、CSR/サステナビリティ担当者、環境コンサルタント、リサーチャー、中小企業社長など幅広く参加され、特に企業経営に変革をもたらすためにどのようにサステナビリティ/CSRを統合すればよいのか、という視点でのディスカッションが繰り広げられました。この講習は、全員参加型で、全員でのディスカッション、グループワークを多く取り入れており、今回も非常に活発に講師と参加者との双方向のディスカッションが展開されました。次回の資格講習は2018年10月18日(木)・19日(金)に東京での開催を予定しており、お申込みを既にいただいております。また企業で個別に本資格講習を開催することも可能です。社内での推進者(チャンピオン)を増やし、企業に浸透させるということもできると思いますので、ご関心があれば是非お問い合わせいただければと思います。それでは、ニュースレターを最後までお読みいただきありがとうございました。何かご意見やご要望などございましたら、このニュースレターへのご返信をいただければ幸いです。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。 (サステイナビジョン下田屋) ※サステイナビジョンはFacebookのページで定期的に情報発信をしています。もしFacebookのアカウントをお持ちの方はFacebookのページに「いいね」していただければと思います。 http://www.facebook.com/sustainavision最近の寄稿記事はこちらから【オルタナオンライン&CSR Today】 ・海洋プラスチック汚染に企業はどう対処するのか‐―下田屋毅の欧州CSR最前線(59) ・ノボ・ノルディスク、サステナビリティ推進の鍵は「人」--下田屋毅の欧州CSR最前線(58) ・トリプルボトムラインを定款に入れたデンマーク企業--下田屋毅の欧州CSR最前線(57) ・バングラデシュの最低賃金引き上げデモが問う法整備--下田屋毅の欧州CSR最前線(56) ・欧米企業はなぜサプライヤーを公開するのか?--下田屋毅の欧州CSR最前線(55) ・シリア難民の児童労働、企業イニシアティブが必要--下田屋毅の欧州CSR最前線(54) ・世界で加速する人権への関心--下田屋毅の欧州CSR最前線(53)【サステナブル・ブランド・ジャパン】 ・欧州CSR最前線:海洋プラスチック汚染に企業はどう対処するのか ・現代奴隷に関わる雇用の仕組み ・ノボ・ノルディスクCSOが語る、統合思考 ・ノボ・ノルディスク、サステナビリティ推進の鍵は「人」 ・世界の現代奴隷4030万人、7割が女性 ・ノボノルディスクCEO、TBLをさらに強化【環境会議】 ・2016年秋号:マークス・アンド・スペンサーの戦略的CSRと経営 【東洋経済オンライン】 ・ここが変だよ!日本のCSR【Sustainable Japan】 ・第5回国連ビジネスと人権フォーラム(速報)~下田屋毅氏の欧州CSR最新動向~ ・英国現代奴隷法、日本企業はどう対応するべきか~下田屋毅氏の欧州CSR最新動向~ ・第4回国連ビジネスと人権フォーラム参加報告~下田屋毅氏の欧州CSR最新動向~【CSOネットワーク】 ・ 「第4回国連ビジネスと人権フォーラムについて(報告)」 ・エレン・マッカーサー財団インタビュー【レスポンスアビリティ”サスナビ!”】 ・ 欧州ここだけの話【サステナビリティ・コミュニケーション・ハブ】 ・共感を呼ぶ、行動につなげる「サステナブル・ストーリングテリング」 ・企業のESG情報はどのように収集・活用されているか(ブルームバーグ) ・マークス&スペンサーが実践するサステナビリティ【ZUUオンライン】 ... 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5th.Jan.2018 Sustainavision News Letter Vol.41: How businesses tackle ocean plastic

only in Japanese 2018.1.5 Sustainavision News Letter Vol.41: 海洋プラスチックの汚染に企業はどう対処するのか サステイナビジョンの下田屋です。 新年明けましておめでとうございます。旧年中は皆さまには大変お世話になりました。 ご指導頂きました皆さま、お世話をして頂きました皆さま、本当に感謝申し上げます。 本年も益々精進して頑張って参りますので、引き続きご指導ご鞭撻いただければ幸いです。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 このニュースレターは、欧州・英国ロンドンからCSR(企業の社会的責任)/サステナビリティについて、ご連絡をさせていただいております。(このニュースレターは当方が名刺交換をさせて頂だいたりご縁があった方々にご連絡をさせていただいております。) さて今回は、「海洋プラスチックの汚染にどのように企業は取り組むことができるか」という会議が2017年10月下旬にロンドンで開催され参加しましたので、「海洋プラスチックの汚染に企業はどう対処するのか。」というテーマでお伝えさせていただきます。(Monthly News Letterの定期購読はこちらから) (more…) Read more

2017.2.22 Sustainavision News Letter Vol.38:欧米先進企業がサプライヤーを公開する理由

2017.2.22 Sustainavision News Letter Vol.38:欧米先進企業がサプライヤーを公開する理由英国在住サステナビリティ/CSRコンサルタント・サステイナビジョンの下田屋です。寒暖が激しく体調を崩しやすい時期だと思いますが、そのような中どのようにお過ごしですか?このニュースレターは、欧州・英国ロンドンからCSR(企業の社会的責任)/サステナビリティについて、ご連絡をさせていただいております。(お名刺交換をさせて頂きました方等ご縁があった方々にご連絡をさせていただいております。)さて、昨今欧米企業の小売店やアパレル関連のブランド企業が中心にサプライヤーを公開する動きが出てきています。しかしこれらブランド企業が率先して、サプライヤー工場リスト、サプライヤーマップを公開する理由はどうしてでしょうか?今回は、この「欧米のブランド企業がサプライヤーを公開する理由」をお伝えさせていただきます。(Monthly News Letterの定期購読はこちらから) 昨今、欧米企業の小売店やアパレル関連のブランド企業が中心にサプライヤーを公開する動きが出てきています。しかしこれらブランド企業が率先して、サプライヤー工場リスト、サプライヤーマップを公開する理由はどうしてでしょうか?実はアパレル・ブランド企業が委託する発展途上国のサプライヤーでの強制労働、児童労働が1990年代後半に発覚し、NGO・市民団体が問題視し、2000年頃からこれらブランド企業に、製品を製造する全ての工場名と住所を公開するよう求めてきた経緯があります。しかしこれらブランド企業は当初、自主的であろうと、政府の規制であろうとサプライヤーの開示に強く反対していました。しかし欧米におけるNGO・市民社会などの継続した活動や、地方自治体の購買方針の変更などもあり、サプライチェーンの透明性に対する要請やプレッシャーが高まってきたことがあります。そしてブランド企業がサプライヤー工場を開示することが、デメリットよりもメリットがあることが分かってきたこともあり、現在のように公開するようになってきているのです。 https://youtu.be/197kRs__oZ0 Marks & Spencer Supply Chain Mapメリットとしては、ブランド企業の透明性を示すことができる点が挙げられ、サプライヤーとの関係性や配慮に自信をもっていることを表すことができる点があります。もちろんメディアやNGOがこれらリストのサプライヤー工場に赴き、法令順守の状況や労働環境などを確認することができてしまうこともあり、これらをデメリットとして捉える考え方もあるかもしれません。しかしブランド企業が現段階でサプライチェーンの全ての工場を完璧にチェックすることは難しいとされています。そこでメディアやNGO、労働機関にサプライヤーを公開することで、透明性を高め、責任の所在をはっきりさせるとともに、問題があればそれらをすぐに是正する姿勢を取っているのです。デメリットとしてはこれらブランド企業の競合他社が、リストに掲載されているサプライヤーへ行き、製品調達を依頼できることがあります。しかし、ブランド企業によっては公開しているサプライヤーとは関係が非常に深く、工場の生産量のほぼ全てを調達している場合もあり、入り込むのは難しい場合が多いようです。また生産量の全てを調達していない場合には、他のブランドともサプライヤーを共有することになりますが、労働環境改善について協働することを逆に強みにしている部分もあります。これらのブランド企業は、サプライヤーの公開においてもリーダーシップを発揮し、他企業へも良い影響を与えることを考えていますが、これが大手ブランドとしての競争力に上積みされ、企業責任の取り組みを進めることでさらにブランド力を向上させることができるようになっています。現段階では、ブランド企業の情報開示は直接のサプライヤーである一次サプライヤーに限定されていますが、公開はしていなくとも、実際にはブランド企業は一次サプライヤーだけでなく取引量の多い二次サプライヤーや、カントリーリスクが高い国のサプライヤーをより考慮して管理を行っています。また一次サプライヤーと密接にコミュニケーションを行い協働することで、その上流のサプライヤーにも良い影響を与えることを考えています。またこれらサプライヤー開示のトレンドは、今後最終製品を販売する大手ブランドを中心に徐々に増加していくことが予想されます。そしてブランド企業が情報開示を行い透明性を確保することで、サプライヤーのより良い労働環境の確保にもつながっているのです。つまりサプライチェーンの透明性を高めることで、ブランド企業もより敏感に配慮することが必要となることがあります。またもしメディア、NGO、労働機関が、労働者の権利侵害が行われている工場を発見した場合には、ブランド企業が公開したリストからも特定することができ、それらサプライヤーの違反行為を、最終製品を販売するブランド企業の責任として改善を促すこともできるということです。また現状ではもしサプライヤーが違反行為をしていたことが発覚した場合、ブランド企業はこの件を理由にすぐに手を切ってしまうのではなく、ブランド企業の責任としてこのサプライヤーを教育し改善させることも市民社会から期待されています。このように現段階では、サプライヤーを公開しているブランド企業は、サプライヤー工場の違反行為が発見されてしまうことがリスクではなく、見つからないことのリスクを重視しているのです。そして自社のサプライヤー管理を透明性を持って、イニシアティブなどを活用して取り組みを進めることは前提条件ですが、違反行為が発見されたら、迅速に現状確認を行うとともに、真摯に改善に取り組みを行うことが現在のトレンドになってきています。(了)------------------------------------------------------------------------<サステイナビジョンからのお知らせ> <第3回 ビジネスと人権研修> 企業が関わる人権の問題は、国境を越えサプライチェーン上においてもカバーしなければならない最重要項目であり、海外の取引しているサプライヤーの労働者の権利侵害、強制労働、児童労働を訴えられ、メディアで取り上げられることも実際に起こっています。 そのような中、2011年6月に国連人権理事会にて「ビジネスと人権に関する指導原則」が承認され、国際的なガイドラインとして世界の中心的な位置づけがなされ、国と企業はそれぞれ役割を果たさなければならない状況となっています。しかし日本は欧米先進企業と比較するとその取り組みに未だ温度差があり、人権のリスクの認識と対応が遅れており、今後リスクが顕在化する懸念もあります。 そこで本研修では、海外において開催されているビジネスと人権研修を昨年、一昨年に引き続き日本においても開催し、グローバルでの人権課題について、それぞれの企業の現状に合せた簡潔で実践的なアドバイスを提供いたします。 ※席に限りがございます。申込みを検討されていらっしゃる方はお早めにお申し込みください。・とき: 2017年3月10日(金)・11日(土)両日とも9:00~17:00 (コース終了6ヶ月後の振り返りを行う1日学習も含み、計3日間となります) ・ところ: 東京都港区(お申し込み者に事務局よりご連絡致します) ・対象者: CSR部門、人事部門、資材・調達部門、広報部門、法務・コンプライアンス部門など ・定員: 16名 ・主催: サステイナビジョン ・講師: ルーク・ワイルド氏(Twenty Fifty社エグゼクティブ・ディレクター)、下田屋毅氏(サステイナビジョン代表取締役) ・お申込み・お問い合わせ⇒ http://www.sustainavisionltd.com/bandhr/ ※詳細説明PDF:http://www.sustainavisionltd.com/wp-content/uploads/2016/12/Business-Human-Rights-training-Mar2017-V1.pdf ※団体割引、NGO/NPO、大学関係者、公務員、中小企業割引あり-----------------------------------------------------------------------<第14回サステナビリティ(CSR)プラクティショナー資格講習> 世界のCSR/サステナビリティ分野では非常に大きな動きが起きています。欧米の先進企業は、地球規模で発生している気候変動などの環境課題への対応、またサプライチェーンを取り巻く環境問題、そして人権問題に対応するために、CSR/サステナビリティを中核に据えた企業戦略を打ち出しており、この認識・行動が遅れている企業は今後淘汰されてしまうかもしれません。本講習では、ロンドン在住CSRコンサルタントが講師として、欧米企業が何故CSR/サステナビリティに取り組むのか、またそのトレンドを踏まえて、最新事例とともにCSR/サステナビリティを事業戦略に統合する方法をお伝えいたします。 ・日時:2017年3月24日(金)・25日(土) 両日とも9:00~17:00 ・場所:東京都港区 ・定員:15名 ※団体割引、NGO/NPO、大学関係者、公務員、中小企業割引あり お申込み・お問合せはこちら ------------------------------------------------------------------------ <イベント情報>  【Innovation Forum イベント】 弊社とInnovation Forumとの提携によりコード「 SustVision15」をお申込みの際に入力されますと以下のイベントが15%割引となります。・How business can tackle modern slavery and forced labour Understanding the risks and taking proactive action to eradicate slavery from operations and supply chains 開催日:2017年4月25日・26日 場所:ロンドン ※企業が、現代の奴隷制と強制労働にどのように取り組むことができるのか、リスクを理解し、サプライチェーン上の奴隷を根絶するための行動についてなどを議論します。・Sustainable apparel forum How brands can gain from engaging with the ... Read more

2016.11.9 Sustainavision News Letter Vol.36:英国現代奴隷法の日本企業への影響

2016.11.9 Sustainavision News Letter Vol.36:英国現代奴隷法の日本企業への影響英国在住サステナビリティ/CSRコンサルタント・サステイナビジョンの下田屋です。日本もロンドンも大分寒くなってきたようです。ロンドンでは紅葉が少しあり、小さな秋をこちらでも楽しんでいます。このニュースレターは、欧州・英国ロンドンからCSR(企業の社会的責任)/サステナビリティについて、ご連絡をさせていただいております。(お名刺交換をさせて頂きました方等ご縁があった方々にご連絡をさせていただいております。)さて、今回は、「英国現代奴隷法」。この法律が既に施行され日本企業にも影響が及んでいます。今回はその最新動向と日本企業への影響、対応状況についてお伝えさせていただきます。 (Monthly News Letterの定期購読はこちらから) この法律は企業にサプライチェーン上の奴隷制を特定し、根絶するための手順の報告を求めるものになります。対象は、英国で活動する世界での売上高が3600万ポンド(約50億)を超える企業で、会計年度に1回、「奴隷と人身取引に関する声明」を発行することを求めています。そして2016年3月末日に会計年度が終了した企業から、翌4月1日から6か月以内にこの声明を発行することとなっており、この9月末日にその最初の期限が来ています。国際NGOビジネス・人権資料センターのウェブサイトによると11月7日時点で、この声明を発行している企業は938社(うち日本関連企業56社)です。 声明のダウンロードのサイトはこちら:https://business-humanrights.org/en/uk-modern-slavery-act-registryこの法律では、英国政府が対象企業の声明が要求事項を満たしているかについては確認しないとしており、この法律が求めている仕組みは、企業に透明性を促し、市民社会、NGO、大学の研究者などからの監視の目を使用するところです。現時点では、関連団体、NGO・市民社会は、企業に現代奴隷制を確認する取り組みを進めてもらうことを第一に考えており、声明の内容について指摘をすることは考えていません。しかし企業は計画の実行、そして毎年ステップアップすることが求められており、来年度以降内容が不十分な場合には、それら組織からの指摘が始まる可能性はあります。さて、この声明を発行するに当たって要求事項があるが、それは次の表のとおりとなっています。 英国の関連団体の調査では、これらの要求事項の全てを満たしている企業は全体で6%だと言われており、今回弊社サステイナビジョンでは、9月17日現在の日本企業20社が発行している声明を確認しました。 まず下の表のとおり、1の取締役会の承認については25%が記載、ダイレクターの署名があるのが70%。また、2.ウェブサイトへのリンクをホームページ貼っている企業は65%です。 そして3ですが、それぞれを声明の中でカバーしている企業の割合は、①構造35%、②方針35%、③デューディリジェンスのプロセス5%、④リスクの評価と管理20%、⑤パフォーマンス指標5%、⑥研修60%となっています。 これらは単純に記載がカバーされている割合を示すもので、特に3の6項目に関しての記述内容はまだ多くない状況となっています。これは日本企業だけではありませんが、潜在的なリスクの特定がなされていないのにも関わらず実施する項目の記載があるなどちぐはぐな状況もあります。また研修については60%と高いですが、より詳細なターゲット設定、社内、そしてサプライヤーへの実施が記載されている事例は少ないようです。ちなみに公開されている声明では、次の企業が評価が高くなっています。 1.Marks & Spencer: 詳細かつ明確、より良いレイアウトがなされ、国連ビジネスと人権に関する指導原則に則って実施され、協働、マルチステークホルダーのアプローチを強調している https://corporate.marksandspencer.com/documents/plan-a-our-approach/mns-modern-slavery-statement-june2016.pdf2.United Utilities: 潜在的なリスクの地域を特定し、関連する緩和策について説明している http://corporate.unitedutilities.com/united-utilities-modern-slavery-policy.aspx3.Vodafone: 労働者との関わりを考慮し、労働者の声をケーススタディに含んでいる。 http://www.vodafone.com/content/dam/vodafone-images/sustainability/downloads/slaverystatement2016.pdf他、SABミラー等また、2016年10月発表のHistoric Futures とErgon Associatesのアンケート調査 『Has the Modern Slavery Act had an impact on your business』 では、英国、他国に本社のある34社の回答と分析が掲載されています。 https://business-humanrights.org/sites/default/files/documents/msa-report-ergon-oct2016.pdfこの調査の主な結果としては、以下になります。(詳細はレポートをご覧ください。)現代の奴隷問題への理解と意識について、現代奴隷法は、ダイレクターレベルを含めた社内の対話を促進している。計画とエンゲージメントに関連して、現代奴隷法は、現代の奴隷制の方針の作成、リスク評価、モニタリングへ焦点を増やしていくことをリードしている。データ収集と測定について、サプライチェーンとサプライチェーン・リスクに関する情報は、アドホックな方法で現在は収集されている。多くの企業は、現代の奴隷制に関連する緩和と是正措置の行動計画の導入はまだである。この英国現代奴隷法がベースとしているのは、2011年に国連が発行した「ビジネスと人権に関する指導原則」となります。英国は国別行動計画を進める中で、英国内でも発生している現代の奴隷制を撲滅するために、そしてこの指導原則の推進を後押しするものとして英国現代奴隷法を制定しているのです。この指導原則は、英国以外の国においても国別行動計画を持ち関連の法律を制定しながら企業に促している状況があり、世界では着々と取り組みが始まっています。日本の企業は、自社の問題として取り組みを始める時期に来ています。(了)------------------------------------------------------------------------<サステイナビジョンからのお知らせ> <イベント情報>  【Innovation Forum イベント】 弊社とInnovation Forumとの提携によりコード「 SustVision15」をお申込みの際に入力されますと以下のイベントが15%割引となります。・How business can tackle deforestation Implement policy, meet targets, and manage supply chain/procurement risk 開催日:2016年11月21日・22日 場所:ロンドン ※森林破壊に関係する問題、企業・NGOとの協働など議論します。・Sustainable Sugarcane: how companies can deliver Structured debate on the creation of thriving, sustainable producer communities and resilient, assured supply chains ... Read more

2016.9.23 Sustainavision Monthly News Letter Vol.35:世界で取り組む水リスク

2016.9.23 Sustainavision Monthly News Letter Vol.35:世界で取り組む水リスク ロンドン在住サステナビリティ/CSRコンサルタント・サステイナビジョンの下田屋です。日本は台風などで、またロンドンも雨模様の日が続いているようですが、そんな中、皆さんはいかがお過ごしですか? このニュースレターは、欧州・英国ロンドンからCSR(企業の社会的責任)/サステナビリティについて、ご連絡をさせていただいております。(お名刺交換をさせて頂きました方、当社主催の講習会にご参加頂ききました方等ご縁があった方々にご連絡をさせていただいております。) さて、今回は、「世界で取り組む水リスク」と題して、ワールド・ウォーター・ウィークの参加についてお伝えさせていただきます。 (more…) Read more

2016.7.22 英国現代奴隷法、日本企業はどう対応するべきか

英国現代奴隷法、日本企業はどう対応するべきか (more…) Read more

2016.7.22 Sustainavision Monthly News Letter Vol.33, 34: GRI国際会議と現代奴隷法2

2016.7.22 Sustainavision Monthly News Letter Vol.33, 34: GRI国際会議と現代奴隷法2 ロンドン在住サステナビリティ/CSRコンサルタント・サステイナビジョンの下田屋です。日本は、梅雨明け間近の最後でぐづついた天気が続いていますね。そのような中、皆さんはいかがお過ごしですか? (more…) Read more

20.5.2016 Day 3 of the GRI Global conference

20.5.2016 Day 3 of the GRI Global conference (more…) Read more
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